関東・水と緑のネットワーク拠点 百選

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●第7回選定地・選定団体一覧

 一般社団法人関東地域づくり協会と公益財団法人日本生態系協会では、身近な自然のつながりを大切にする取り組みを応援するため、「関東・水と緑のネットワーク拠点百選」を平成21年度より開催しています。今年度も、第7回として選定地の募集を行い、関東の1都7県から多数の熱心な取り組みに関する応募がありました。
 応募のあった取り組みについては、選定委員会において応募書類審査に加え必要に応じて現地調査を実施し、慎重に選考を重ねてきました。審査にあたっては、活動地の自然環境条件のほか、活動計画の新奇性や具体性など「水と緑のネットワーク拠点としての質を高める取り組みとなるか」という観点を重視しました。
 このたび、第7回「関東・水と緑のネットワーク拠点百選」として14拠点を選定しましたのでお知らせします。これらの選定地で活動している団体では、身近な地域にある風景や自然、そしてこれらと人とのかかわり・つながりを考え、熱心に活動に取り組まれています。「関東・水と緑のネットワーク拠点百選」では、必要に応じて専門家によるアドバイスも適宜実施しながら、これら活動団体への支援をしていきます。
 この事業では今後も、自然と共存した持続可能な地域づくりを応援していきます。


▼第7回 選定地一覧(全14拠点)

選定団体名 所在地 選定地(活動地)
株式会社アドバンテスト 群馬県邑楽郡明和町 株式会社アドバンテスト 群馬R&Dセンタ
特定非営利活動法人甘利山倶楽部 山梨県韮崎市 南アルプスユネスコエコパーク・花の甘利山
宇津貫みどりの会 東京都八王子市 宇津貫緑地
鴻巣コウノトリ育む湿地づくりネット 埼玉県鴻巣市 鴻巣コウノトリ育む湿地ネットワーク
自然友の会 茨城県常総市 小貝川水海道地先河川敷
芝川第一調節池環境管理パートナーズ 埼玉県さいたま市 芝川第一調節池(左岸側)
株式会社小学館集英社プロダクション・
小学館アカデミー西いくた保育園
神奈川県川崎市 小学館アカデミー西いくた保育園
茅ヶ崎野外自然史博物館 神奈川県茅ケ崎市 行谷の谷戸湿地湿田ビオトープ
戸田建設株式会社技術開発センター 茨城県つくば市 戸田建設株式会社 筑波技術研究所
学校法人長津田学園ながつた幼稚園 神奈川県横浜市 ながつた幼稚園お山とポカポカ広場
坂東市・常総市 茨城県坂東市・常総市 菅生沼
特定非営利活動法人まちだ結の里 東京都町田市 奈良ばい谷戸
特定非営利活動法人宮代水と緑のネットワーク 埼玉県南埼玉郡宮代町 新しい村のホッツケ
特定非営利活動法人楽竹会 神奈川県横浜市 和泉川流域:斜面林を活かした景観形成の創造


▼主催
一般社団法人 関東地域づくり協会
公益財団法人 日本生態系協会


▼選定委員からのメッセージ

(活動地の自然環境について)

  • 活動地やその周辺地域が、もとはどういう環境だったのかを参考に、保全・再生の目標設定をするとよいでしょう。
  • 地域全体の自然のつながりの中で、活動地をどのような環境にしていくかを考えることが重要です。活動地を地域の自然のつながり(生態系ネットワーク)の拠点として、周辺の自然とつなげていきましょう。
  • 地域に本来生息・生育している生きもの(動物・植物)を知り、それらの生きものが生息・生育できる自然を取り戻すことが重要です。よい環境があれば生きものは自然に周辺からその場所へ移動してきます。
  • 外部から安易に生きものを持ち込まず、その場所には本来どんな植物が生え、どんな動物がすんでいたかを考えてみましょう。
  • (保全活動について)

  • 活動地の環境をよく調べて、その結果をもとに管理作業の内容を考えること、また、管理作業の結果をもとに、今後の管理内容に活かすなど、計画的な管理作業に取り組む視点も重要です。
  • 水質は自然の状態を知る目安の一つです。水の状態(濁り具合、臭い、水位、水量、水温など)の変化を季節ごとに観察し、記録することから見えてくることもあります。
  • 植生の変化を継続して記録することで、突然の外来種の繁茂などの自然の変化をいち早く感じ取ることができます。
  • 全ての場所を人為的に管理するのではなく、自然に任せる部分をつくることで、環境に多様性が生まれます。最適な管理方法が見つからない場合、無理に手を付けずそのままにしておく(自然の遷移に任せる)ことも一つの選択肢です。
  • 人間の時間や都合で物事を考えず、生きものの立場に立って、時間の経過とともに自然がどう変化していくかを見守ることも楽しみ方の一つです。必要以上に手を入れず、周辺から自然にやってくる生きものを待ち、またその変化を見守る視点も重要です。
  • (地域の団体などの連携について)

  • 近隣の学校や企業などと連携し、活動地を環境学習の場として利用するなど、身近な自然の重要性や価値を共有し、豊かな自然を共に育む仲間を増やすことが重要です。
  • 活動の状況(成果や課題、課題解決に向けた取組とその進捗など)を関係者が共有する機会を継続して設けるなど、活動を継続するうえで、活動地の地権者や近隣の方々、行政などの関係者との信頼関係をつくることがとても大事です。
  • 活動地における取組の重要性や意義、魅力を多くの方が共感できるように、ウェブサイトや紙媒体の通信、イベントなどの媒体をうまく活用した、分かりやすい情報の発信が重要です。